大胸筋 自重筋トレ

自宅でできる大胸筋の自重トレーニングメニュー8選!器具なしで胸を大きくする筋トレ方法

「自宅で胸筋を鍛える筋トレメニューを知りたい…」
「器具なしの自重で胸を鍛えたい…」

大胸筋は自宅でできる自重トレーニングだけでも十分に鍛えられ、特に筋トレ初心者であれば自重だけでも十分な結果を得られます。

ただし、効果的に大胸筋を大きくするためには、筋肉の構造を理解した上で様々なメニューを組み合わせて行うのが大切です。

そこで今回は、

  • 大胸筋を鍛える上で知っておくべき「筋肉の構造」
  • 大胸筋を鍛える自重トレーニング8選
  • 大胸筋のストレッチメニュー3選

を解説していきます。

自宅でできる自重トレで大胸筋を鍛えましょう!

この記事を書いた人

林ケイスケ

uFit代表トレーナー

Youtubeチャンネル「林ケイスケ」は登録25万越え。自重トレーニングのメニューをはじめ、筋トレやダイエットの知識について執筆。著書に学研から出版した「30日で体を変える 超効率的自重ワークアウトプログラム」がある。

鍛えるべき大胸筋の構造

大胸筋の自重トレ前に知っておこう!大胸筋の4つの筋肉の特徴 筋トレをする時は「どの筋肉を鍛えているのか」を意識するとトレーニング効果がアップします。

大胸筋は3つの大きな筋肉によって構成されているので、3つの筋肉の役割や構造を理解しておきましょう。

①「大胸筋上部」を鍛えて、厚みのある胸板に

大胸筋上部は「腕を斜め上に押し上げる」役割を持っています。

大胸筋上部

腕を下ろした状態から上にあげる「肩関節の屈曲」の動作で働いて、バンザイや背伸びをした時に使われる筋肉です。

【参考】大胸筋上部を効率的に発達させるトレーニング10選!

②「大胸筋中部」を鍛えて、ボリューミーな胸板に

大胸筋中部は「腕を真上に押し上げる」役割を持っています。

大胸筋中部

立った状態から腕を90度まで上げて胸の前に向かって閉じる「肩関節の水平内転」の動作で働くので、テニスなどでラケットを振るときやバットを振るときに使われます。

【参考】大胸筋中部に効かせるチェストプレスの正しいやり方!
【参考】ベンチプレスの正しいフォームとは

③「大胸筋下部」を鍛えて、メリハリのある胸板に

大胸筋の下部は「腕を斜め下方向に押し出す」役割を持っています。

大胸筋下部

腕を下にさげる「肩関節の内転」の動作で使われ、床を手で押して立ち上がるときに使われる筋肉です。

【参考】大胸筋下部を効果的に鍛える筋トレ10選!

大胸筋を鍛える自重トレーニング8選

ここからは自宅でできる自重の大胸筋トレーニングを紹介していきます

動画を見ながら正しいフォームを身につけましょう!

3分間通してやっている動画を見て、一緒に体を動かしてみてください。

それぞれのメニューのやり方やコツを詳しく紹介していきます。

正しいフォームで行えるようになりましょう。

①ノーマルプッシュアップ

厚い胸板を作る最も基本的な筋トレの「ノーマルプッシュアップ(腕立て伏せ)」。

シンプルな筋トレですが、実は基本的なプッシュアップができていない人も多いんです。

特に、手をつく位置が重要。肩の横に置いている人が多いですが、大胸筋を鍛えるためには肩が45度くらいになるように、手を下の方につくのが効果的です

まずは自宅でノーマルプッシュアップが完璧にできるまで繰り返し行いましょう。

ノーマルプッシュアップの正しいやり方

  1. 肩幅より少し外に開いて、肩が45度になるように手をつく
  2. 頭からかかとまで身体を一直線にする
  3. 息を吐きながらゆっくりと下げる
  4. 息を吸いながらゆっくりと上げる
  5. 3~4の動作を繰り返す

ノーマルプッシュアップのコツ

  • 肩の真横に手をつかずに、45度くらいになるようにする
  • 体を一直線にキープする
  • 胸は開くように意識する
  • 目線はやや前を見る
【参考】腕立て伏せができない初心者におすすめのステップアップトレーニング!

②ワイドプッシュアップ

ノーマルプッシュアップよりも広い肩幅で行う「ワイドプッシュアップ」。

手幅が広い分、大きく胸筋を動かせるのが特徴的で、より強い負荷を大胸筋に与えることができます

ノーマルプッシュアップの時よりも負荷が強く、肘が外側に開いてフォームが崩れやすいので注意しましょう

ワイドプッシュアップの正しいやり方

  1. ノーマルプッシュアップよりも手のひら1.5個分開いて手をつく
  2. 頭からかかとまで身体を一直線にする
  3. 息を吐きながらゆっくりと下げる
  4. 息を吸いながらゆっくりと上げる
  5. 3~4の動作を繰り返す

ワイドプッシュアップのコツ

  • 肘が外に広がらないように注意する
  • 身体をまっすぐキープする

③ショルダータップ・プッシュアップ

ノーマルプッシュアップの動作の中に片手で肩をタッチする動作を加えたトレーニングが「ショルダータップ・プッシュアップ」。

肩をタップする際に身体のバランスをキープする必要があるため、体幹も鍛えることができます

姿勢が崩れやすいので、身体を一直線に保つよう意識してトレーニングしましょう。

ショルダータップ・プッシュアップの正しいやり方

  1. ノーマルプッシュアップと同じように構える
  2. 息を吐きながらゆっくりと下げる
  3. 息を吸いながらゆっくりと上げる
  4. 右手で左肩をタップする
  5. 息を吐きながらゆっくりと下げる
  6. 息を吸いながらゆっくりと上げる
  7. 左手で右肩をタップする
  8. 2~7の動作を繰り返す

ショルダータップ・プッシュアップのコツ

  • 肩をタップする際に身体が傾かないようにする
  • バランスが取れない方は足を少し広げるか、膝をついてもOK

④ヒンズープッシュアップ(ダイブボンバー・プッシュアップ)

身体を大きく動かすプッシュアップの「ヒンズープッシュアップ」。

大胸筋や上腕三頭筋だけでなく、お腹の筋肉も使うので腹筋を同時に鍛えることが可能です。

ヒンズープッシュアップは、身体を下げる時と身体を戻す時は同じ軌道で行うのがコツ。

疲れてくると体を戻す時に軌道が崩れやすいので注意しましょう。

ヒンズープッシュアップの正しいやり方

  1. 両手を前に伸ばし、お尻を上げて「へ」の字を作る
  2. 棒の下をくぐるように、身体を床ギリギリまで下げる
  3. 身体を下げた時と同じ軌道で戻る
  4. 2~3の動作を繰り返す

ヒンズープッシュアップのコツ

  • 身体を戻す時は身体を下げる時と同じ軌道で戻る
  • できるだけ大きく動く
  • 反動をつけすぎない

⑤スパイダーマン・プッシュアップ

プッシュアップに足の動きを加えた「スパイダーマン・プッシュアップ」。

身体を下げながら片側の膝を肘に近づけるように動かすことで、大胸筋と腹斜筋(脇腹の筋肉)を同時に鍛えることが可能です。

腕と足を同時に動かす必要があるため、ゆっくりとした動作でトレーニングを始める前にフォームを確認してから行いましょう。

スパイダーマン・プッシュアップの正しいやり方

  1. ノーマルプッシュアップと同じように構える
  2. 身体を下げながら右膝と右肘を近づける
  3. 身体を上げる
  4. 身体を下げながら左膝と左肘を近づける
  5. 身体を上げる
  6. 2~5の動作を繰り返す

スパイダーマン・プッシュアップのコツ

  • 身体の軸が一直線になるよう意識する
  • 可能な限り膝と肘が近づくよう意識する

⑥ニー・イン・プッシュアップ

スパイダーマンプッシュアップは足を身体の外側に動かしたのに対し、足を体の内側に動かすのが「ニー・イン・プッシュアップ」。

プッシュアップに身体を捻る動作も加わることで、大胸筋と同時に体幹の筋肉にも負荷をかけることが可能です。

ニー・イン・プッシュアップの正しいやり方

  1. ノーマルプッシュアップと同じように構える
  2. 身体を下げながら、右膝を内側に入れるよう身体を捻る
  3. 身体を起こす
  4. 身体を下げながら、右膝を内側に入れるよう身体を捻る
  5. 身体を起こす
  6. 2~5の動作を繰り返す

ニー・イン・プッシュアップのコツ

  • 身体の軸が一直線になるよう意識する
  • 曲げた足の太ももと床が平行になるよう意識する

⑦片腕横プッシュアップ(右)

身体を横向きにして行うトレーニングの「片腕横プッシュアップ」。

横向きで行うことで、大胸筋だけでなく三角筋や上腕三頭筋を同時に鍛えることができます。(参考:三角筋を大きくする筋トレメニュー10選

身体を持ち上げる時は腕と胸以外の力を使わずに身体を起こすようにしましょう。

片腕横プッシュアップの正しいやり方

  1. 横になり身体を一直線にする
  2. 腕の力だけを使って体を上げる
  3. 身体を下げる
  4. 2~3の動作を繰り返す

片腕横プッシュアップのコツ

  • 腕の力だけを使う
  • 背筋を伸ばして胸を開く
  • 身体を下げる時は肩が地面につくギリギリで止める

⑧片腕横プッシュアップ(左)

右と同じです。

林ケイスケ

大胸筋の自重トレーニングの負荷を上げたい方にもっともおすすめなのがプッシュアップバーです。プッシュアップバーを使うことで可動域が広がり、効果的に大胸筋を鍛えることができます。スペースを取らないので1つ持っておくと重宝しますよ。

【参考】おすすめプッシュアップバーを徹底比較
【参考】プッシュアップバーを使った筋トレメニュー

大胸筋のストレッチ方法3選

トレーニングをやりっぱなしで、身体のケアをしていないと効率的に大胸筋を鍛えられません。

次のトレーニングで100%の力が出せるように、トレーニングが終わった後にはストレッチをして大胸筋のケアをしましょう。

また、ストレッチをすると、筋肉を早く回復させるだけでなく筋肉の構造を理解できるメリットもありますよ。

大胸筋のストレッチ方法①

ストレッチの手順

  1. 壁の近くに立ち(又は膝立ち)、伸ばしたい方の肘を壁に引っかける
  2. 肘は肩くらい位置で固定し、身体のみを前へ押し出す
  3. 大胸筋が伸びていることを意識して、60秒間キープする

ストレッチのコツ

  • 大きく呼吸して胸を開くイメージで大胸筋を伸ばす
  • 肘が肩よりも上の位置で固定すると、大胸筋下部をストレッチされる
  • 肘が肩よりも下の位置で固定すると、大胸筋上部をストレッチされる

大胸筋のストレッチ方法②

ストレッチの手順

  1. 腕を身体の後ろ側で組む
  2. 大胸筋が伸びてきたら、腕を少しずつ上にあげる
  3. 一番大胸筋が伸びている位置で30秒キープする

ストレッチのコツ

  • 腕を肩がすくんだり、背中が丸まらない位置まで上げる
  • 目線は前に向ける

大胸筋のストレッチ方法③

ストレッチポールを使ったストレッチ。

ストレッチの手順

  1. うつ伏せになって大胸筋にストレッチポールを当てる。
  2. 片手は床につけて肘は90度に曲げる
  3. 反対の手で押してストレッチポールに体重をかけたまま、身体を左右に揺らす
  4. 20回ほどやったら反対の胸も同じようにやる

ストレッチのコツ

  • 角度を変えてみて自分の中で痛い部分を探してコロコロする
  • 力まないようにする

林ケイスケ

ストレッチポールやフォームローラーは、大胸筋以外にも脚や背中などをストレッチできるので、1つ持っておくと便利ですよ!

【参考】フォームローラーのおすすめランキング7選!
【参考】ストレッチポールのおすすめランキング!

まとめ

自宅でできる大胸筋の自重トレーニングについて紹介してきました。

大胸筋と言っても3つの部位に分かれていて、大胸筋の見た目を良くするにはまんべんなく鍛える必要があります

様々なメニューで刺激の加え方を変えつつ、胸筋を鍛えていきましょう。