長時間のデスクワークで肩がガチガチに。国民病とも言われる肩こりや腰痛に悩まされている方は多いでしょう。
これらの不調の主な原因は”肩甲骨まわりの筋肉のコリ”。
肩甲骨まわりの筋肉が凝り固まると、肩こりや腰痛だけでなく、頭痛など様々なカラダの不調の原因となりかねません。
そのため、日頃から肩甲骨ストレッチで背中周りの筋肉をほぐしてあげることが重要になります。
そこでこの記事では、現役の健康運動指導士が
- 肩甲骨ストレッチの効果
- 肩甲骨の状態のチェック法
- 自分でできる肩甲骨ストレッチ
を紹介します。
今回紹介するストレッチで肩甲骨をはがし、つらい肩こりや腰痛の悩みから解放されましょう!
肩甲骨はがしストレッチの効果とは?
まずは、肩甲骨はがしストレッチの効果を紹介します。
具体的には、以下3つの不調を改善することができます。
・肩甲骨はがしストレッチの効果
1.肩こりや首こり、腰痛の改善
肩甲骨はがしストレッチで肩こり・首こり・腰痛などの改善効果を期待することができます!
そもそも、 肩こり・首こり・腰痛の原因は、悪い姿勢のまま長時間過ごすことによって、背中の筋肉が緊張状態になっていること。
筋肉の緊張状態が続くと血流が悪くなり、疲労物質が溜まって痛みやコリなどの症状として現れるのです。
そこで、肩甲骨はがしストレッチを行い、凝り固まった筋肉をほぐしてあげましょう!
血流や代謝が良くなるので、肩や腰の痛みがスッと楽になりますよ。また、姿勢も良くなるので、肩こりや腰痛の予防にも効果的です。
特に、仕事でスマホやパソコンを使っている方は、休憩中など意識的に肩甲骨を動かしてみてくださいね。
2.猫背や巻き肩の解消
猫背や巻き肩は、肩甲骨が左右に開いた状態のこと。
左右に肩甲骨が開くと、頭が胸よりも前に出てしまい、肩甲骨に負担がかかります。
この状態が続くと、肩甲骨が背中の筋肉と癒着して動きが悪くなり、肩こりや腰痛などの不調を引き起こす原因になりかねません。
猫背や巻き肩の方は、日頃から肩甲骨をこまめに動かして肩甲骨の動きをスムーズにしましょう。
姿勢が良くなることで、肩こりや腰痛を解消できるだけでなく、若返り効果も期待できますよ!
3.背中の脂肪燃焼効果
肩甲骨はがしストレッチをすることで、背中の脂肪燃焼効果も期待できます!
先述したように、肩甲骨はがしストレッチをすることで、肩甲骨周りの血流が良くなります。
血流が良くなると代謝が促進され、痩せやすいカラダに!
背中の脂肪が落ちやすくなり、スッキリとした背中を手に入れることができますよ。
Q:肩甲骨がゴリゴリなる原因って?
肩甲骨がゴリゴリなる原因は、「肩甲下筋(けんこうかきん)」という筋肉が硬くなっているのが1つの原因と言われています。
つまり、肩甲骨がゴリゴリなるのは、肩甲骨周りの筋肉が硬くなっているサイン。
肩甲骨はがしストレッチを行い、凝り固まった筋肉をほぐしてあげましょう!
ゴリゴリなるのが軽減できますよ。
まずは肩甲骨の状態をチェックしよう!
肩甲骨はがしストレッチを紹介していく前に、まずは肩甲骨の状態を確認しておきましょう。
左右差もチェックしてみてくださいね。
肩甲骨の動きチェックの方法
- 壁にカラダの背面をぴったりとくっつけて立つ。
- 右腕を伸ばしたまま肩の位置まで上げる。(手の平は下に向いた状態)
- そのまま壁伝いに腕を上げていく。肘は伸ばし、肘が壁についた状態でゆっくりと上げていく。
- 痛みを感じないところまで上げていき、②の状態から腕を上げた角度をチェックする。
- 左腕も同様に行う。
- 痛みのない範囲で行う
- 腰を反らさないように気をつける
レベル1(0~45度)
肩甲骨周りの筋肉が硬くなっています。肩甲骨の動きが悪くなっているので、早めの対処をしましょう。
放っておくと、肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)になる原因に。
肩甲骨はがしストレッチをこまめに行って凝り固まった筋肉をほぐし、動きを滑らかにしましょう。
レベル2(45~60度)
肩甲骨周りの筋肉が少し硬くなっている状態です。肩甲骨の動きがやや悪くなっています。
レベル1と同じく、放っておくと筋力低下や可動域に制限が出てしまうことに。
肩甲骨はがしストレッチを行って、早めに対処しましょう。
レベル3(60~90度)
肩甲骨がスムーズに動いています。
今はスムーズに動いていても、肩甲骨は動かさないと肩甲骨周りの筋肉が凝り固まってしまい、動きに制限がかかってしまうことに。
肩甲骨はがしストレッチで、いつまでもスムーズに動くようにしましょう。
自分でできる肩甲骨はがしストレッチ!
自分でできる肩甲骨はがしストレッチを5つ紹介します!
長時間同じ姿勢が続いたとき、仕事や家事の合間、お風呂上がりのリラックスタイムなど、こまめに行いましょう。
・自分でできる肩甲骨はがしストレッチ!
1.タオルを使って腕の上下運動
肩甲骨はがしストレッチの最初の種目は「タオルを使って腕の上下運動」です。
- 肩こりの解消・予防
- 猫背、巻き肩の改善
- 背中の脂肪燃焼
などの効果が期待できます。
菱形筋(左右の肩甲骨の間にある筋肉)と僧帽筋(首から背中にかけてついている筋肉)を主に動かす運動です。
腕を上げる動作が少なくなると、ますます肩甲骨周りの筋肉が凝り固まってしまいます。シンプルな動きなので気軽にできますよ。
タオルを使って腕の上下運動のやり方
1.タオルを1枚用意する。
2.立位、または座位の姿勢で両手でタオルの両端を持つ。
3.タオルを持ったまま、上げる⇔首の後ろまで下げる動作を繰り返す。呼吸は下げるときに息を吐くようにする。回数は5~10回ぐらい。
- 胸を張った姿勢で行う。腰が反らないように気をつける
- タオルを下したとき、肩甲骨を寄せることを意識する
- タオルを握る位置を狭くすると、強度がアップします
- 痛みや違和感があるときは無理のない範囲で行う
2.肘回し運動
肩甲骨はがしストレッチ2つ目の種目は「肘回し運動」です。
- 肩こりの解消・予防
- 猫背、巻き肩の解消
- 背中の脂肪燃焼
- バストアップ
などの効果が期待できます。
菱形筋(左右の肩甲骨の間にある筋肉)・僧帽筋(首から背中にかけてついている筋肉)・肩甲挙筋(頸椎と肩甲骨をつなぐ筋肉)を主に動かす運動です。
肘を大きく回すことで、肩甲骨を多方向に動かすことができます。
肩甲骨の状態をチェックで、レベル1だった方には特におすすめです!
肘回し運動のやり方
1.立位、または座位の姿勢で両手の指先を肩に添える。
2.肘で大きく円を描くように、両腕をゆっくりと回していく。
3.息を吐きながら後ろに回す。回すときは胸が開くようにする。
5.前から後ろに回す⇒後ろから前に回す動作を各5回ずつ行う。
- 肘を回すときは、顔は正面を向き、カラダの軸は動かないようにする
- 肩甲骨を意識して行う
- 痛みや違和感があるときは無理のない範囲で行う
3.ペットボトル回し
肩甲骨はがしストレッチ3つ目の種目は「ペットボトル回し」です。
- 肩こりの解消・予防
- 猫背・巻き肩の解消
- 背中の脂肪燃焼
などの効果が期待できます。
腕を大きく回すことで、肩甲骨を多方向に動かすことができます。
肩甲骨がゴリゴリなる方は、肩甲骨の動きがスムーズになるように、スキマ時間を使って行うと良いですよ!
肩甲骨の動きが悪くなると、ランニングやジョギング、他のスポーツのパフォーマンスにも悪影響が。こまめに動かしましょう。
ペットボトル回しのやり方
1.500mlサイズのペットボトルを1本用意する。
2.両手でペットボトルを持つ。ペットボトルを持ったまま、顔の周りで回していく。
3.ペットボトルを持っている手が鼻、耳、後頭部あたりの高さになるように回す。時計回りに5回。
4.反時計回りも同様に行う
- 顔の前で大きく円を描くように、ゆっくりと行う
- 痛みや違和感があるときは無理のない範囲で行う
4.サイドレイズ&ローイング
肩甲骨はがしストレッチ4つ目の種目は「サイドレイズ&ローイング」です。
- 肩こりの解消・予防
- 猫背・巻き肩の解消
- 背中の脂肪燃焼
などの効果が期待できます。
反動を活用してリズミカルに行う動的(ダイナミック)ストレッチです。
筋肉の伸長反射を上手に使いながら筋肉の温度を温めます。
筋肉の血流が良くなり、関節内で潤滑油の役割を果たしてくれる「滑液」の分泌が促されます。
肩甲骨周りの筋肉である、菱形筋・僧帽筋・広背筋・三角筋を使った動的ストレッチです。
肩甲骨の動きをスムーズにして、バリバリの背中から解放されましょう!
サイドレイズ&ローイングのやり方
1.両足を腰幅に開いてまっすぐ立つ。背筋を伸ばす。肩の力は抜いておく。
2.顔の前で両腕をクロスさせる。左右の肩甲骨を広げるように意識する(肩甲骨の外転)
3.両肘を肩の高さまで左右に開く(肩甲骨の上方回旋)
4.②の動きに戻る(肩甲骨の外転)
5.左右の肩甲骨を寄せるように、両肘を後ろに引く(肩甲骨の内転)
6.②~⑤をリズミカルに10回行う。
- 背中が丸くならないように気をつける
- 肩甲骨を左右均等に動かすように意識する
- 痛みや違和感があるときは無理のない範囲で行う
5.キャット&カウ
肩甲骨はがしストレッチ5つ目の種目は「キャット&カウ」です。
元々はヨガのポーズとして知られています。
- 肩こりの解消・予防
- 腰痛の解消・予防
- 猫背・巻き肩の解消
- 背中の脂肪燃焼
- リラックス
などの効果が期待できます。
背中を丸める動きと反らす動作を交互に行います。腰椎・胸椎・頸椎と背骨を意識して動かすことで、肩甲骨や腰周辺の筋肉をほぐすことができます。
背骨の動きが悪くなることも肩こりの原因に。
キャット&カウでしなやか背骨をキープしましょう。
キャット&カウのやり方
1.よつんばいになる。両手は指先を開いて肩の下、膝は股関節の真下にくるようにする。(目線は2m先ぐらい)
2.息を吸いながら、腰椎から胸椎に向かって、ゆっくりと背骨を反らしていく(カウポーズ)背骨はまっすぐの状態にしておく。
3.息を吐きながら、腰椎から胸椎に向かってゆっくりと背骨を丸める。(キャットポーズ)
4.②③の動きで1回、10回行う。
- 呼吸に合わせてゆっくりと行う
- 痛みや違和感があるときは無理のない範囲で行う
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日常生活に取り入れていただき、セルフケアで快適に毎日を過ごしていただけたら幸いです。
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はじめまして。こんにちは。
いつもuFitチャンネルとホームページを拝見しています。
昨日たまたま、ケイスケ先生の動画リクエストにお願いしたことを、こちらのホームページで見つけました!タイムリーな出来事でとても嬉しいです!
背中をキレイに見せたり、巻き肩を治すには、やはり、肩甲骨がカギなのですね。
動画と一緒にこちらのストレッチも取り入れて実践していきます。
辞典のように詳しく丁寧なホームページはとても参考になります。ありがとうございます。
こちらこそご覧いただきありがとうございます!
お役に立てたようで何よりです^^